恋とチートと異世界と


 恋とチートと異世界と

日時: 2021/10/17 22:37
名前: クロムウェル

これはね、昔々のお話。

むかーし、とっても強い冒険者がいたんだって。
その人は冒険者だけど王様に気に入られて伯爵の地位までいただいたすごい人なんだけどね、いっつも誰かを探していたんだって。王様もその人のためならっていろんな国にお願いして人を探していたんだ。
え?その探している人は見つかったのかって?
それは誰にもわからないんだよ。見つかったのかもしれないし、見つかっていないのかもしれない。なぜなら、その冒険者の人も長い間お屋敷から出てこないんだよ。だから生きているのかもわからない。
なに?君も冒険者を目指すのかい?それなら、この大通りをまっすぐ進むとギルドがある。そこで登録をしてもらいなよ。
君みたいな子は冒険者に向いてない気がするけど…
夢に向かって頑張って!

メンテ

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 恋とチートと異世界と  ( No.1 )

日時: 2022/01/23 16:27
名前: クロムウェル

(ここがギルド…昔と大きく変わったなぁ…)
「ボク、冒険者になりたいのかな?」
「っは、はい!あの、これをギルドマスターに渡していただけませんか?頼まれたんです」
「はい、かしこまりました。そこの椅子に座って待っててね?」
(とても綺麗なおねぇさんだな…)
ギルドの中は賑やかだった。誰もが笑い、酒を酌み交わしあっている。
(こんなギルドは初めてだ。昔はもっと殺伐としてたのにな…)
そんなことをぼんやりと考えていると、。奥の扉がガチャっと開かれた。
冒険者たちがみんな一斉に音のした方を向き驚きの表情を見せている。
「お手紙、拝見いたしました。詳しいお話はこちらで。どうぞ」
と、強面の偉そうな人が丁寧な口調で対応していると冒険者がざわざわとし始めた。
「ギルドマスターが丁寧に話してるぞ!」
「あいつはいったい誰なんだ?!もしや、王家の方か?」
それを聞いて私はいたたまれなくなる。私、そんなにすごくはないんだけど…
あ、自己紹介が遅れてしまってすみません。
私、こちらの世界での名を【クロムウェル・アスクル・エリアス】元居た世界での名を【久米野彩未】と申します。
ワケあって異世界転移をしてしまいました。あるあるな設定で、チートな能力を持っていたので結構楽しくやっています。
実は外に出るのが7年ぶりで、ワクワクしています。世界は7年でかなり変わるようですね。おっと、ギルドマスターの話が始まってしまうので自己紹介を終わりにしますね。

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皆さんって、創作っ子の名前ってどうやって決めていますか?

メンテ

 ロムちゃんへ ( No.2 )

日時: 2021/10/03 13:47
名前: 夜風さくら

新しい小説、読んだよ!とってもいいと思う!質問に対する答えだけど、私は「こんな名前、素敵だな。憧れる〜」と思う名前をつけてるよ!

メンテ

 Re: 恋とチートと異世界と ( No.3 )

日時: 2021/10/17 22:42
名前: クロムウェル

「貴方様のお帰りを心よりお待ちしておりました、私が現ギルドマスターのガロンです。そしてこいつが…」
「初めまして。サブギルドマスターのニルダルテです」
ギルドマスターは片膝をつき、涙をボロボロとこぼしながら自己紹介をした。正直言ってむさ苦しいおじさんが涙をこぼすのはめんどくさかった。

メンテ

 Re: 恋とチートと異世界と ( No.4 )

日時: 2021/10/17 22:42
名前: クロムウェル

「ハイハイ。そういうのはもう間に合ってるから。前のギルドマスターはどうしたの?あなた、Aランクの冒険者だったよね?」
冒険者は技術と腕っぷしが重要だと言うものが多いが実は違う。情報を多く持っているものがことを有利に進められることが多いのだ。その為、私はほとんどの冒険者の顔と名前とランクを覚えるようにしていた。私の記憶が正しければこいつはAランクだったはずなのだけれど…
「そのことに関してなのですが、前ギルドマスターは職をやめました。今はリカルデンの街でのんびりとしたセカンドライフを送っているそうです。毎年、手紙も届くのですよ」
そう言ってニルダルテが見せてくれた写真には、真っ青な海を背景に美女と写っているおじいちゃんだった。
「うーーーわ、楽しそうだなぁ〜…まぁ、あの人も頑張ってたしね。仕方がないのかな?」
「貴方様が来たからには私はギルドマスターではありません!安心して、冒険者に戻れます!」
「いや、だめだよ?私は冒険者をやめない。めんどくさいから」
勝手に話を進められては困るのだ。私は自由でありたい。ただでさえ、国の名前を自分の名前に入れられて困ってるんだから…
「ここには暇だったからよってみただけ。元気そうだし、大丈夫そうだしもう行くね」
「次は、いつ来られるのでしょうか?」
というニルダルテたちの問に対しては、
「気の向くままに」
とだけ返しておいた。
いつ来るかなんて、わからないんだし。

メンテ

 Re: 恋とチートと異世界と ( No.5 )

日時: 2021/10/17 22:43
名前: クロムウェル

ニルダルテ視点

「ギルドマスター、あの方が伝説の…?」
本当に伝説の冒険者なのだろうか…?伝え聞かれている人物像とあまりにもかけ離れていてわからなかった。
「そうだ。あの子供こそがあの伝説の冒険者、クロムウェル・アスクル・エリアス様だ。あのお姿は魔法で変えていらっしゃるのだろう。あの姿で騙されるものも多いが、失礼なことをするんじゃないぞ。そしてあのお姿のときに本名などで呼んではならない。ボクー?とかでいいからな」
少しおちょくるように話すのはギルドマスターの癖だ。このおちょくりに何度騙されたことか…。
「ギルドマスターがおっしゃるならそういたしましょう。今後、あの方の対応は私が致します。お名前はその時にお聞きいたします」
有能な秘書として、サブギルドマスターとして、しっかり働かなければ!

メンテ

 Re: 恋とチートと異世界と ( No.6 )

日時: 2021/10/17 22:43
名前: クロムウェル

さて、冒険者としてのギルドカードはまだ正常に働いてるみたいだし、装備をそろえてこなきゃ…多分、今まで使ってたやつは流行に乗らないから、浮いてしまうだろう。ただなー、今まで使ってたやつは加護が沢山ついてるから使い勝手がいいんだよな…
「セバスチャンに相談した方がいいかな…」
よし!そうと決まれば…
「銀!出ておいで」
クロムウェルの陰から出てきたのは、銀色の毛並みを持った狼だった。
「キャーーッ!!!!!!!魔物よー!!」
「みんな下がれっ!アルマ!炎系の魔法をー」
急に市場がざわつき、冒険者が町の人を守るように前に出てきた。
「主よ、どうやら警戒されているようだぞ?」
あーーーーー…やっちゃった…そういえば、この子を出したときは大体いつもこの反応されてたっけ…
「おい!言葉を発している!変異種だ。君!そいつから離れろ!」
「あの、皆さん…この子は私の従魔です!攻撃などはしないので安心してください!」
「おいおい、それはおかしいぜ。だってそいつ、急に現れたじゃないか。それに、従魔の首輪をつけていねぇ。だから、そいつは魔物だ」
そんなものがあるのか…ガロンにもらっておけばよかった…
「これから貰いに行くところなんです。ごめんなさい」
ということで、もう一度ギルドに行くことになった。
装備、そろえてから行きたかったのに…

メンテ

 Re: 恋とチートと異世界と ( No.7 )

日時: 2021/10/17 22:44
名前: クロムウェル

一応の対策として銀の首には魔法のかかった縄がかけられた。銀は賢いから、文句は言わず素直につけさせてくれた。不満そうな顔はしていたが…
私は剣を突き付けられながら歩かされる。
「坊主が逃げようとしたら、この魔物を殺すこの魔物が逃げようとしたら、坊主を衛兵に引き渡しに行く」
私は魔法で姿を変えている。それなりに魔力があるやつは見破れるように設定してあるんだけど、どうやらこの人たちには見えてないみたいだ。
「別に逃げたりしませんよ?従魔登録はちゃんとするつもりでしたし。この子も賢いので逃げたりしません」
「そんなこと言って、逃げ出すつもりだろ。逃げ出されたらたまらないからな」
さっきからこの会話を幾度となくしているが、聞き入れてはもらえない。確かに、私を逃がしたら危ないことになるのは分かるけれど…柔軟性がないと思う。
「アクセ!ギルドマスターはいないか?サブギルドマスターでもいいんだが…」
「どちらもいらっしゃいますよ。少々お待ちください」

メンテ

 Re: 恋とチートと異世界と ( No.8 )

日時: 2021/10/17 22:44
名前: クロムウェル

程なくしてガロンとニルダルテが奥の部屋から出てきた。
「なんだ?俺たちを呼びつけるぐらいだ。なにか重要な事でもあったんだろうな?」
どうやら寛いでいたみたいで、顔に布の皴の跡がついていた。
「ギルマス!こいつが従魔登録もなしに魔物を街中で出しやがった!おかげで市場は大混乱だ。何か処罰でもつけてくれ。しかも、こいつが使役してるっていう魔物は言葉まで話しやがった。俺たちの行動も理解してるし、使役がほぼ困難だって言われてる‘コレストウルフ,だ!どう考えたってこいつが嘘ついてるようにしか見えないだろ?!」
一息にここまで言えるということがすごいと素直に感心してしまう。というか、Bランクならちゃんと種族名を当てられるようにならないと。まだランクアップして日が浅いのかな?
「おいおい…エレガンス。お前はちゃんとこの子の話を聞いたのか?ま、お前は聞かないか…ちょっと待ってろ、この子に話がある。少しいいかい?」
「もちろん。銀、ここで待っててくれる?何をされても耐えてね?何か不測の事態があった時には私に一言言ってから動きなさい」
「了解した。なるべく早く戻っていていただけるとありがたい。こいつらのにおいは鼻が曲がりそうだ」
ガロンには計画があるようだったし、正直この人、エレガンスとやらの声が大きすぎてうんざりしてきた。
「クロムウェル様。姿を、お見せになった方がよろしいのでは?あいつらは力はあるのですが、頭の方は…少々期待ができません。頭がいいパーティメンバーも不在のようです。あのお姿を見れば一発だと思うのですが…」
でかい体をかがめ、ひそひそと話してきたガロンはとても言いにくそうにしていた。やっぱり姿を現したほうが、いいのかもしれないな。多分ざわつきはするけど害はないと思うし。
「そっちの方がいいかもね。どうしても隠したかったわけじゃないし、それでもあいつが黙らなかったらその時はお願いね?」
さて…久しぶりに行きますかいね…

メンテ

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